リハビリというと病院や施設で行うイメージが強いですが、スタッフが自宅に伺ってリハビリをするサービスも徐々に浸透しつつあります。

私は病院を退職した後、訪問看護ステーションで作業療法士として働きました。先ほど言ったように利用者さんの自宅でリハビリを行います。そこで、病院とのあまりの違いに驚いたことがいくつかあります。

 

まず、病院では他の入院患者さんもいるため、リハビリをすることが当たり前という雰囲気があります。新たに入院してきた患者さんは、すでに入院している方をお手本にしてなんとなく自分のこれからの入院生活をイメージします。

そのためどういうものがリハビリなのか理解しやすい状況であり、受け入れも良いです。

それに比べて、自宅に伺う場合はお手本がいません。さらにリハビリというもの自体が初めてで理学療法士もましてや作業療法士も訪問看護ステーションも初耳という方がいます。

よく間違われるのはマッサージ屋さんです。ビジネスホテルや空港にある指圧マッサージと同じような認識で、「あーそこそこ」と言われることがあります。それだけであれば良いのですが、運動をしようとすると拒否的になることがあり説明するのに時間がかかります。

 

他にも、利用者さんの自宅でのリハビリでは自分は完全にアウェーです。敵対しているという意味ではなく、利用者さんのエリアにお邪魔している状態であるということです。

病院では普通に使えた手すりや運動のしやすいマット、大きなボールなどは一切ありません。利用者さんは家にいるので動きやすい靴もはいていなければ、床も滑りやすい畳だったりします。

転職のときに分かってはいたものの、直面するとその不便さに心が折れそうになりました。
しかし、悪いことばかりではありません。

 

病院勤務だと自宅の様子は聴き取りがメインになり、生活動作の練習をしているのに実際の生活場所のことはほとんど想像ということが多かったです。練習も模擬動作でしかありません。

それが自宅でのリハビリだと様子がダイレクトに分かります。困っていることも実際場面で確認でき、家族にも話が聞きやすいです。

 

このように、対象者の認識やリハビリ時の物理的な面だけでも多くの違いに驚かされましたが、改めていろんな場所に活躍の機会があるのだと再認識しました。